天津神あまつかみ 国津神くにつかみ
国津神に対していう。高天原にいます神、高天原より国土に降臨したという神とその後裔の神々を称する。『延喜式』の祝詞などに天津神の用語があるが『古事記』『日本書紀』には「天神、諸神の命以ちて」とし神称が使われている。天津神系は高皇産霊尊・伊弉諾尊・天照大神・瓊瓊杵尊。
天津祝詞
天津神が天孫降臨に当って言寄さした祝詞であると伝え、天津祝詞の太祝詞事ともいう。『延喜式』の大祓・鎮火祭・道饗祭の祝詞中にもみえる。その実態については各説がある。
国津神
本来この国土に在地した神々を指す。『日本書紀』には国つ神を名のる足名椎・宇豆毘古・氷鹿など、天つ神系統の神が「みこと」をもって呼ばれるのが多いのに国つ神系統の神々は特定の尊称をもって語られるものが少ない。「ちはやぶる荒ぶる国つ神」という表現で語られている。『新撰姓氏録』では皇別・神別・諸蕃の三分類規準をとり、神別をさらに天神・天孫・地祇の三つに区分しているが、国津神系は神皇産霊尊・伊弉冉尊・大国主命である。国津神にも大国主系と猿田彦神系がある。
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